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臨床工学技士は医療機器の専門医療職です。
医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで生命維持装置の操作などを担当しています。
また病院の医療機器の適切な使用のため、医療機器の保守・点検や指導を行っており、安全な医療機器の提供に貢献しています。
血液透析は拡散・限外濾過の原理を用いて血液内にある老廃物の除去や電解質の補正などを行う血液浄化療法のひとつです。
CEは血液透析を行うために必要な準備（回路準備やプライミング）、透析開始時の穿刺、透析中の患者対応、機器管理や片付けまで透析に関わる一連の業務を行っています。
当院では主に血液透析（HD）、血液透析に濾過を加えた血液透析濾過（HDF）、間歇補充型血液透析濾過（I-HDF）を行っており、血液検査、血液量モニター、身体組成分析装置、愁訴などから、より患者さんに適した治療条件検討し、提案をしています
また当院ではアフェレシス療法も行っており、腹水濾過濃縮再静注法（CART）や血液吸着療法、血漿吸着療法にもCEが携わっています。
腹膜透析とは腎代替療法のひとつであり、カテーテルを腹腔内に留置して、1日数回透析液の交換を行う透析療法になります。
腹膜透析は在宅療法であり、月に1～2回の通院でよく、生活の質（QOL）に及ぼす影響が少ないことが特徴です。
CEは主に自動腹膜灌流用装置の使用方法の患者説明や日頃の治療状況を遠隔でモニタリングし、機械的トラブル等が起きてないか安全確認を行っています。
また、定期検査で行う腹膜平衡試験（PET)のデータ解析を行い、治療条件変更の指示が出た場合は機械側の治療条件の変更業務なども行っています。
人工呼吸器での呼吸補助が必要となった患者様に対して、人工呼吸器のセッティング・操作・メンテナンス等を行っています。
医療機器安全管理責任者の下、中央管理室にて医療機器が何時でも安心して使用できるように保守・点検・管理を行っています。
ダビンチをはじめとする手術室内の様々な医療機器が安全に使用できるよう、メンテナンスやセッティングおよび手術の立ち会いを行っています。また、エコーガイド下PTAの補助業務も行っています。
血液透析という治療において透析液の原料となる「水」は非常に重要な役割を果たしており、常に清潔で安全であることが求められます。
当院では原水から透析液に至るまでトータル的に清浄化に取り組んでいます。
地下水処理装置を設置し、重金属イオンや不純物を取り除き原水を作成しています。
作成した原水は水道水と遜色なく、水道法に定められる飲料水としての基準を満たしています。
透析液の作製に必要な水（RO水）を精製する装置です。原水に高い圧力をかけ、水より小さい分子しか通さない逆浸透膜を通過させることにより、不純物をほとんど含まない高純度の水を精製します。
透析製剤溶解装置にて、透析液の粉末製剤（A剤・B剤）を溶解し、透析液原液を作製します。
多人数用の透析液供給装置にて、透析液原液とRO水を希釈混合して透析液を作製し、透析用監視装置に供給します。
（図左からA剤溶解装置・B剤溶解装置・透析液供給装置）
作成した透析液は細菌数やエンドトキシンという微生物に由来する毒素の値を測定・監視して清浄度を担保しています。
また、浸透圧や電解質を測定する事で透析液の成分と濃度を適切に管理しています。
新人職員は教育担当職員（プリセプター）によってマンツーマンで指導・支援されます。
また、教育の進捗状況はチェックリストを用いて確認し、スタッフ全体で共有しながら知識や技術の向上に取り組んでいます。
質の高い医療の提供と技術の向上を目指して、積極的に認定資格の取得をしています。
学会・セミナー等へも積極的に参加し、日頃の研究成果を報告しています。