主疾患における当院の入退院基準
前立腺肥大症
入院・検査・手術基準
- 繰り返す尿閉およびBPHに起因する病態を合併
- BPHの全般重症度判定基準で重症
- 全般重症度判定基準で中等度であるが、薬物療法に反応不良
手術・検査
HoLEP(ホルニウムレーザー前立腺核出術)
退院基準
術前と同様のADL確保。排尿困難の改善。
入院期間
3~5日
前立腺癌疑い
入院・検査・手術基準
- 絶対的適応
- 直腸診で異常
- PSA > 4.0ng/ml
- 過去の生検でPIN/Atypia
- 相対的適応
- PSA velocity > 0.75ng/ml/y(PSA < 4.0ng/mlの場合)
- F/T比 < 30%
- 前立腺癌の家族歴PSA > 2.0ng/ml
- 年令
40-49歳 > 2.0ng/ml、50-59歳:> 3.0ng/ml、60-69歳 > 3.5ng/ml、70歳 > 4.0ng/ml
手術・検査
前立腺針生検(経直腸的)
退院基準
発熱・肉眼的血尿・出血がない。
入院期間
2日
前立腺癌
入院・検査・手術基準
- 前立腺生検にて癌の診断
- 根治的手術の適応あり(病期Cまで)
手術・検査
前立腺全摘除術
退院基準
術前と同様のADL確保。創部感染がない。
入院期間
10~14日
膀胱癌
入院・検査・手術基準
- 膀胱鏡/エコーにて腫瘍を確認
- 膀胱全摘の適応あり、浸潤性膀胱癌(T2以上)
手術・検査
- TUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)
- 膀胱全摘+尿路変更術
退院基準
- 術前と同様のADL確保。発熱・肉眼的血尿がない。
- 術前と同様のADL確保。創部感染がない。変更尿路の管理が出来る。
入院期間
- 3~5日
- 2~4日
腎・尿管・膀胱結石
入院・検査・手術基準
- R2、R3:径20mm >
- R2、R3、U1、U2、U3:径20mm以下
- R2、R3、U1:径20mm以下
- 画像検査で膀胱結石を認める
手術・検査
- PNL(経皮的腎砕石術)
- TUL(経尿道的尿管砕石術)
- ESWL(体外衝撃波結石破砕術)
- 膀胱砕石術
退院基準
- 発熱/疼痛がない。全身状態がよい。
- 発熱/疼痛がない。全身状態がよい。
- 発熱/疼痛がない。全身状態がよい。
- 発熱/疼痛がない。全身状態がよい。
入院期間
- 3~4日
- 3日
- 外来(3日)
- 3~4日
腎癌
入院・検査・手術基準
画像診断(CT・MRI)で腎細胞癌と診断されている
手術・検査
- 腹腔鏡下腎摘除術
- 根治的腎摘出術
退院基準
- 術前と同様のADL確保。創部感染・発熱がない。
- 術前と同様のADL確保。創部感染・発熱がない。
入院期間
- 10日
- 14日
腎盂・尿管癌
入院・検査・手術基準
画像診断(CT・DIP・RP)で腎盂尿管癌と診断されている、尿細胞診が陽性である
手術・検査
- 腹腔鏡下腎尿管全摘除術
- 腎尿管全摘除術(開放手術)
退院基準
- 術前と同様のADL確保。創部感染・発熱がない。
- 術前と同様のADL確保。創部感染・発熱がない。
腎炎
入院・検査・手術基準
持続する蛋白尿、血尿
ネフローゼ症候群
急性腎炎症候群
手術・検査
経皮的(エコー下)腎生検
退院基準
腎生検後、肉眼的血尿や腎周囲血腫の増悪がなく経過良好。
入院期間
4日
慢性腎不全、透析導入目的
入院・検査・手術基準
- BUN、Cre上昇
- 尿毒症症状増悪、全身倦怠感、吐き気、嘔吐など
- 心不全、溢水、高血圧
- 高度の腎性貧血
- 日常生活ADL低下
※厚生労働省による導入基準点を参考に。
手術・検査
自己血管での動脈形成術、人工血管での動脈形成術
退院基準
ADLの回復。尿毒症症状の改善。不均衡症状がない。通院手段・要介護の有無の確認。
慢性腎不全、シャント作成
入院・検査・手術基準
動脈形成術作成目的
手術・検査
- 自己血管での動脈形成術
- 人工血管での動脈形成術
退院基準
- 術後感染・出血がない
- 術後感染・出血がない
入院期間
- 3日
- 3日